ウィリアム・モリスのデザインの中でも人気の高い「いちご泥棒」
そのデザインの解説に、
モリスの夏の別荘「ケルムスコット・マナー」の家庭菜園から、ツグミが苺を盗んでいる様子を描いたもの、とある。
モリスがケルムスコットマナーで苺を育てようとしましたが、食いしん坊の鳥たちに食べられてしまった。
そんな日常の暮らしの中からインスピレーションを得て、デザインされたと手記に記述されています。
ロンドンから西200㌔コッツウォルズ地方にある「ケルムスコットマナー」に、その情景を体感すべく訪れたことがある。
その時の模様を、写真に収めていたので紹介します。
「ケルムスコットマナー」は、
はちみつ色のライムストーン造りの荘園邸宅で、敷地内にテムズ川支流と美しい庭園があり、建物と大変美しく融合していた。
画:ケルムスコットマナー 外観
切妻造りの3階建て、大きなファームハウスです。
画:ケルムスコットマナー外観
風雪に耐えた石の館、夕暮れになると黄金色に輝くとガイドさんの説明を受けた。
建物と庭園が区別されているのではなく、建物を取り囲むように木々が生い茂り、美しく調和しています。
画:ケルムスコットマナー外観
テムズ川支流が敷地内に流れ込んでいました。モリスは趣味の釣りにふけったとか。
画:テムズ川支流
少し歩くと川幅が広くなり、ボート遊びをする人たちでいっぱい
船の渋滞が起きていました。
画:テムズ川支流でボートで遊ぶ人たち
モリスが見たであろう、育てた苺を鳥たちに食べられてしまった情景を探しました。
日本人が想像する、苺菜園らしきものは今はありませんでした。
庭園内をいろいろ探して、ようやく野イチゴらしきものを発見しました。
画:ケルムスコットマナー敷地内のイチゴ
近辺を散策してわかったことは、
建物から広がる周囲の感動的な田園風景やさえずる小鳥たちに囲まれ、
この場所が、モリスに一時の憩いと創作意欲を沸き与えたに相違ないと感じました。
歩いて行けるところに、モリスのお墓がありました。
画:モリス眠る教会の壁
妻ジェインと共に永眠しています。
画:モリスの墓
当店でも人気の、「いちご泥棒」
リビングカーテンの吊り替えをさせて頂きました。
インディゴ色に次ぐ人気色、チョコレート色を採用頂きました。
画:いちご泥棒・チョコレート色 綿100%
画:いちご泥棒・チョコレート色 綿100%接写
※いちご泥棒の生地は、
サンダーソン社(英)の綿プリントと、ジャガードのライセンス(川島織物セルコン)生地があります
1875年設立のモリス商会は1940年一度倒産しますが、サンダーソン社がモリスの登録商標と壁紙を買い取ります。
またリバティー社が所有していた「いちご泥棒」版権は今は手放されて、サンダーソン社に移っています。